アルベルティバスの弾き方
「アルベルティバスが苦手」なんてこと、ありませんか?
ピアノなどの鍵盤楽器の独奏曲では、演奏者が一人で旋律と演奏をこなします。
多くは左手が古典系の柱となるアルペジオ(分散和音)の伴奏型を担当します。
その際、右手の主旋律より大きくなり目立っなどしてはいけませんし、和音が変わるたびに類似の音型を反復するようになります。
そんな伴奏型の代表的な存在がアルベルティバス。
2分割系の拍子によく合い、弾きやすいこともあり古典派時代の曲をとおして多く用いられています。
アルベルティバスの弾き方で特に問題になるのが、1パターンの中で1指が2回打鍵すること。
動作がにぶくてのろく、しかも力強い1指(親指)を軽やかに速く使わなければならないからです。
その為、親指の側面で打鍵していることを確認しながら、突き出ないように注意して弾くことが大切です。
2指あるいは3指は裏拍をビート感が出るようにリズムよく表現します。
さらに、バス音が拍ごとに変わるときには、4指や3指も用いてバスをレガートでつなげられます。
とは言え、左手は伴奏的役割なのだと頭で理解していても小さな音になってくれない…。
かといって軽めのタッチで弾くとレガートにならないということがありますね。
いずれにしても、どんな場合においても主旋律を邪魔することなく、しっかり支えるのが伴奏の役割です。
それには重厚なバス音且つ、敏速な1指の動き、そして左手を音数の少ない右手よりも控えめになる音量でまとめることがアルベルティバスの練習での課題になります。
ちなみに、アルベルティバスはウィーンの古典派たちの作曲家に好んで使われてきました。
ベートーヴェンの「月光」ソナタ第三楽章、モーツアルトのソナタ第一楽章、シューベルトのソナタ第一楽章など、様々なアルベルティバスの作品を聞いて比べてみるのも、今後の参考になるかしれません。
ベートーヴェンの「月光」でアルベルティバスの弾き方を解説!
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