左手に力が入る
ピアノを弾くと左手に力が入って強くなってしまうということはありませんか？
そうなれば両手のバランスも崩れてしまいますよね。
そもそも右利きの人の場合は、左手は力仕事がどちらかというと得意で、指をコントロールしながら微妙な強弱をつけて繊細な表現や複雑な表情づけなどの小技が苦手なんです。
力をセーブして左手で弱い音を出すというだけでも、慣れるまでは大変なことです。
そのうえ、右手と違う強弱をつけて表現することはそう簡単ではありません。
そこでまずは、左手をトレーニングすることが大切です。弾いている曲の弱く弾く伴奏形を取り出して左手のみの練習をしていきましょう。
その際は指を鍵盤からあまり浮かさないようにして、なめるように弾きます。出来るだけ指の上下に動く距離を小さくして、弱いというより優しい音を出すイメージで鍵盤を押さえましょう。
指を上げ過ぎてしまうと伴奏形がうるさくなってしまいますからね。
次は右手の練習です。こちらは表現を豊かにしたいので、上下に指を柔軟に活発に動かします。
強いというよりは、はっきりとした鮮明な音が出るように弾いていきます。
そして、最後に両手で行いましょう。まずは左手だけで弾き始めて、調子を整えてから右手を乗せるようにしていくといいでしょう。
ここでは左手はあまり意識しないで、耳を右手の音に集中させて、右手で出す音を良く聴くようにするのがコツです。
耳が探している音はメロディーですから、それを探し出すようにするんです。
この時に聞き分けようと思って弾けば、指が耳に応えてくれ、おのずとメロディが浮き立ってくるんです。
要は指だけではなく、耳も訓練することが大事なんです。
そうやって、耳を澄ませながらピアノを弾いていれば、徐々に脇役の左手が出しゃばりすぎているのが気になってきて、弱くしないではいられなくなりますよ。
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